(気付いたら3年3ヶ月ぶりの投稿になってしまった…)
先日、「機動戦士ガンダムSEED」のHDリマスター版を全話観終わった。結論から言うとめちゃくちゃ面白くて、もしかしたらこれまでに観た全ガンダム作品のTVシリーズの中で一番良かったのでは?と思ったほど。それくらい満足度の高い作品でした!
それまでのセル画からデジタル制作になったことによる綺麗な映像、かっこいいOP&ED(梶浦由記さん好き)、派手な戦闘シーンの作画、遺伝子操作というSF的(映画『ガタカ』とか好きなので)な内容、良いところをうまく切り取ったアバンと予告、巧みな心理描写、毎回いいところで終わる見事な構成…なんかいろいろ完璧だったと思い、久々にブログに記すことにした(Twitterで書くのはいろいろと憚られるので)。
■久々なのでまずはあらためて自己紹介
自分は『Z』の前年くらい(84年?)にオンエアされた『機動戦士ガンダム』再放送でガンダム作品と出会い、『Z』『ZZ』を経て『逆シャア』を劇場で鑑賞。以降はBB戦士にハマり、『0080』『0083』は作品としてはスルーしつつSD界隈で何となくストーリーを把握、『F91』のあと『V』途中でガンダムを一旦卒業。その後は散発的にガンプラを買ったりはしたが、2015年に本格的にガンプラブーム再燃、『鉄血のオルフェンズ』からガンダム作品鑑賞復活。そこからは幼少期に観た作品を観返したり、未鑑賞作品を楽しんだり。
現在はガンダムシリーズの全アニメ作品の制覇を目指しており、現時点で残るは『SEED DESTINY』、『FINAL PLUS~選ばれた未来~』、『SEED C.E.73 STARGAZER』、『X』、『00 (第二期)』くらい。ちなみに特に好きな作品は『0080』『∀』『Gレコ』『ビルドファイターズ』。
■何で今さら初視聴なのか
ガンダムSEEDと言えば『21世紀のファーストガンダム』と呼ばれ、非常に人気の高い作品であることは知っている。そんな作品をなぜ20年間も観ていなかったのかと思われるかもしれませんが、特にこれといった理由はないです。前述のように、初OA当時の2002年、そしてHDリマスターの2011年はガンダム卒業していて興味がなかったので。ガンダム熱が再燃してからは、アニマックスなどのBS・CS放送やYouTubeのガンダムチャンネルによる視聴で充足していて、たまたまSEEDは後回しになっただけ。よくUCファンとSEEDを代表とするアナザーファンの対立がネタになるが、決してSEEDを食わず嫌いしていたわけではないです。
もともとは、確か2020年くらいにガンダムチャンネルで配信が開始されたのでそれを観ていたけど、PHASE-12くらいで中断してしまい(ガンチャンあるあるですね)、残念と思っていたらBS11で2021年3月から再放送されたのでそこで視聴し始めた。
■SEEDの何が良かったか
SEEDを食わず嫌いしていたわけではないといったものの、正直当初はメカデザとキャラデザはあまり好みではなかった。何だこのキラキラしたでっかい瞳は、と。しかし観始めたら、そんなことはどうでもよくなった。キャラの魅力、毎回ハラハラさせられる展開で大満足。
お約束とも言える「兵士じゃないのに巻き込まれて成り行きでガンダムに乗る」展開、大気圏突入、見方側(地球連合)の腐敗、敵対勢力の変更、主人公が感化される敵(アンドリュー・バルトフェルドはランバ・ラル的な存在?)、反戦をテーマとした不殺系主人公、サイクロプスやジェネシスといった大量破壊兵器というのは宇宙世紀をはじめとするこれまでのガンダム作品の定番メニューはしっかり押さえつつ、主人公であるキラ・ヤマトと敵であるアスラン・ザラとの友情を濃く描いたのは新鮮だった。それを象徴するのが、オーブ本部でフェンス越しにトリィを渡すあの名シーンだったと思う。
■キャラの魅力
SEEDは心理描写が巧みなシーンが多かったと思う。キラ、アスラン、マリュー、ナタル、ミリアリア、サイ、フレイ、イザーク、ディアッカと複雑な思いを抱えるキャラが多く、それぞれが丁寧に描かれていたから、いつの間にか見ているこちら側も「うーん、辛いよなあ…」と感情移入せずにはいられなかった。
そんな中でも特に好きだったキャラはナタル・バジルールとフレイ・アルスター。が、2人ともあまり人気の高いキャラではないらしい…。ナタルは軍人家系で、情に流されることなく忠実に軍務をこなす性格で、冷徹な一面もあったと思う。ただそういう人がたまに見せる人間的なところが良かったというか…ま、ギャップ萌えってやつですね。それにしてもPHASE-49でのナタルの最後は最高にかっこよかった…全ガンダム作品の中でもかなり上位の好きなキャラだし、「カッコいい死に方をしたガンダムキャラ」はダグザ・マックールでもノリス・パッカードでもなくこの人だよ!主人公サイドと敵対しつつ、主人公サイドを想いつつ、悪役(アズラエル)をちゃんと道連れにして死んだのだから。正直、PHASE-10くらいからこの人死ぬんだろうなと思ってました。マリューさんとめちゃくちゃ意見ぶつかり合ってたから、最後は敵になって、でもいい死に方するんだろうなって気はしてて。その通りだったし、想像していた以上にかっこいい、扱いのイイ感じだったから大満足(好きなキャラが死んだのに満足ってのも変だけど…)。
フレイはヒステリックだったり感情の起伏が大きい女の子だったな。あんまりガンダム作品にいないタイプだと思う。主人公を惑わせるというか、あざといというか、実生活でも「こういう女の子、いるよね」みたいな。だからこそ親近感がわき、魅力的に見えた。そしてナタルとフレイはどちらもcv.桑島法子さんというね。クレジット見なかったら同じ声優さんだと気付かないよ!ドミニオンで2人が会話するシーンはそういう意味でも感慨深かった。
男性キャラではムウ・ラ・フラガが良かったかな。ニヒルというか、スレッガー的な感じよね。マリューにキスするシーンの、「少佐はなんで戻ってらしたんです?」「えっ?今さら聞かれるとは思わなかったぜ」とかね。クーッ!こんなセリフいっぺん言ってみてーぜ!
■で、MSは?
自分はガンダム作品の何が好きって、MSが好きなのです。ただSEEDは、あんまりMSデザインには惹かれなかったかな。ストライクはかっこいいなと思って、ちょうどエントリーグレードが発売されたので買おうと思ったけど、よくよく考えたらもう数百円出してHG買った方が肉抜き箇所も減るしエールストライカーも付いてるし、ということでHGエールストライクを買った。でもそれ以外のプラモは今のところ買う予定ないかな。最近はブーステッドマン3人の機体が出たりしているけど、あの人たちはなんか面白くてうざくてしつこくて…変な人たちでした。「は~~~っ」「おらおらおら~」「滅殺!」ってねえ(笑)。
■最後に
そんなわけで、SEEDはこれまでに観たガンダム作品の中でもかなりお気に入りだけど、1番とか2番とかは決めたくないな。ストーリーとかキャラデザとかメカデザとか終わり方とか、良しあしを判断する基準って一つじゃないので一概には決められない。でもなんで宇宙世紀好きとSEED好きって対立しがちなんだろうか?どっちも好きでいいのにね。
ちなみに2月からは同じくBS11で『SEED DESTINY』がオンエアされるとのこと。やった!これも未視聴だったし、SEEDから連続で観れるの嬉しい。でもまずは『SEED』もう一回全話観なおしたいな。3~4ヶ月くらいかけてじっくりと。そこから録りためた『SEED DESTINY』を観始めたら、またいい具合に終盤に追いつけるのではないかと思う。面白い作品は1週間待ちきれないからできればイッキ観したい派なもんで。
■良かったところ箇条書き
・ナタルさん素敵♥
・フレイかわいい、魅力あるキャラ(彼女にはしたくない)
・OP全部カッコいい、EDも泣ける
・次回予告のナレーション、毎回かっこよ!
・キラとアスランの友情泣ける
・サイとキラのケンカ、これまでのガンダムにない感じで新鮮
・ムウ・ラ・フラガ、お前かっこいいよ
・モニターグラフィックかっこいい
・アークエンジェルからのMS発艦シーンかっこいい
・いつも「ここで終わるかー!次回気になる!」で終わらせるの上手い
・キラの私服のセンス面白くて好き
・クルーゼがPHASE-45で苦しむシーンがマジで苦しそうだったし、薬飲んでマスクかけた瞬間ケロッとするのが演出上手い
■だけど言わずにはいられない愚痴箇条書き
・なんとなく『V』のシュラク隊を思わせたオーブのアストレイ3人娘、散り方雑過ぎじゃね…?
・HDリマスターでところどころ新規だからか、作画のブレが気になった。ムウが突然フレイ達みたいなキラキラの目になったりして、ちょっと笑ってしまった
・『アズラエルと3人の変人たち』(ファンタジー映画のタイトルっぽいw)が過剰に悪役っぽい台詞でちょっと安っぽかった
・ジェネシスやサイクロプスのシーン、グロ過ぎ…
・トールの最期、グロ過ぎ…
・ニコルの最期のシーンの回想多すぎ…
・セクシーなシーン、そんなになくてもいいです(OPにも毎回入ってたけど)
・カズイは『鉄血』のタカキみたいに、軍を降りた後で終盤にピンチを救うんだろ?と思ったらそのまま出ないのかよw
・フェンス越しのキラとアスランのシーン、それまでイザークたちは「くそーさすがに警備が固いな」と言ってて、キラが来たら侵入経路作るチャンスなはずなのに「おーいアスラン、何やってんだ早く行こうぜ」はおかしくないか?